膝の中に何かいる(50代 女性 教諭)

 主訴は右膝半月板損傷ということです。昨年夏頃から膝に違和感を覚えていましたが、9月にフルマラソンを走った直後から痛みが酷くなりました。整形外科でMRI等の検査の結果、半月板損傷で手術も要検討と言われました。
 しかし徐々に痛みも和らぎ、年末には5kmほどのジョギングも開始しました。現在は膝が曲がりくい、深く曲げると内側が痛い、少し曲げて外転すると痛い、という状態です。正座は傷めてからはしないようにしているとのこと。
 どうやら常に違和感があるらしく、「膝の中に何かいる」感じがするといいます。

半月板損傷の場合、病院では手術を勧められますが、ほとんどの場合その必要はありません。半月板そのものには知覚神経がないので、たとえ損傷してもそれ自体が痛みを感じることはありません。手術で膝のクッションの役割をする半月板を取ってしまっても、痛みを感じている部分の治療にはなりません。

 この方の場合、膝裏が特にこわばりが強くなっていました。また、骨盤の歪みから足の長さも右が長くなっており、これで走ったら相当無理がかかります。
 骨盤の歪みを矯正し、膝裏のこわばりを取ると、膝の動きもスムーズになりました。立ってからしゃがんでもらうと、「しゃがめます!」 正座してもらうと、「少し違和感ありますが正座できます!」
 施術後、骨盤矯正の自己療法を指導して終了です。ジョギングを続けながら、状態を見てまた予約するということにしました。
 待合室で待っていた旦那さまとの会話。
「痛みが無いようだけど、膝の中に何かいるっていうのはどうなった?」
「それが無くなったの!」と、声が弾んでいらっしゃいました。
 またフルマラソンも登山も出来るようになりますよ。

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