テニス部員のテニス肘(高1 女子 ソフトテニス)

 テニス肘は、もちろんテニスをする人に多く見られる症状です。でも、運動していなくても病院などでテニス肘という診断が出ることがあります。今回はテニス部員のテニス肘です。

 2週間前ころから、右肘の内側が痛み始めました。特にサーブの動作で後方に高く振り上げたときと、ボールを打ったときに痛みます。施術前の確認動作では、ラケットを持たなくても腕を振り上げると痛みが出ます。また、肘の内側に圧痛があります。大会が近く、強豪校でもあることから少々のことでは練習を休めません。なので、午後の授業を休んでの来院でしたが、夕方からは練習です。

 予想通り腕全体の筋肉はガチガチになっていましたので、まずそこを最優先に(もまずに)ほぐします。肘内側の圧痛は、丁寧に処置して痛みを取ります。圧痛が無くなっていく過程を本人にも押してもらって確認します。そして途中何度か動作確認を行ってもらいます。だんだん痛み取れていくのが本人も自覚できます。しかし、もう少しの痛みが取りきれません。そんな私の様子を察してか、施術を見ていたお母さんが「まあ、そんなにいっぺんには痛みは取れませんよね?」と言われました。
 そう、その場で痛みが取れないほうが常識なのですが、当院ではまず1回で痛みを取ることを目標にしています。だめな場合でも、なるべく少ない回数、短期間で改善するように努めているのです。時間をみるとあと10分くらいで次の人の予約が迫っています。

 座位になってもらって点検すると、ありました。最後の砦が(笑) 患部と離れたところにも原因は潜んでいます。そこを短時間で処置し、確認してもらうともう大丈夫。ラケットを振っても痛みが出ません。もちろん、全力でプレーしたらまだ痛みは出るかもしれません。しかし、これでかなり楽になるはずです。
 「練習してみて、もしまだ痛みが気になるようだったら、早めに来てください」というと、お母さんは次の予約を取りたそうでしたが、本人は「これで様子を見たい」とのこと。なんとなく大丈夫そうな感じがするところまで改善しているようです。頑張ってください。

(1694)