三種混合の膝痛も……(中1 女子 バドミントン)

膝の痛みで整形外科や整骨院等に通うも、なかなか改善しないということで来院されましたが、通った病院などで三者三様の診断が出ていると言います。
オスグッド、半月板損傷、ジャンパー膝です。(タイトルの三種混合は、また違う意味です)

最初に触診してみると、オスグッドの場所に圧痛があります。そしてその内側にも圧痛。ジャンパー膝に特徴の場所には圧痛はありませんでした。もちろん、半月板損傷の痛みではありません。
オスグッドに加え、鵞足といわれる腱の痛みが混合しているかもしれません。
立位で膝を90度ほど曲げると痛みます。仰臥位では90度までいきません。

施術はオスグットを主体に、鵞足にも対応したものになります。
だんだん曲がるようになり、圧痛も僅かになりました。
施術後に立って足の屈伸をしてもらうと、最後まで曲げきってしゃがめるようになりました。
「これから練習に行ってもいいですか?」とお母さんからの質問。
まあ、無理しない程度にやってみてくださいと答えました。二日後に予約を取って行かれました。

2回めの施術。
初回の施術後、練習に行ってどうだったと聞くと、その日は股関節に異常を感じたので練習は休んだそうです。翌日の練習ではすぐに膝が痛くなったので中止。でもお母さんいわく、
「でも、しゃがんでも痛くはないそうですが、歩くと痛いらしいです」(?)
確かにしゃがめるし、片足で踏み込んでも痛くない。ジャンプしようとする動作では痛みます。
座位で圧痛を調べると、初回に圧痛があった場所は痛くありません。
どこが痛いのか聞くと、オスグットの場所より下側を教えてくれました。
ここは過去に例がない場所です。膝蓋靭帯よりも下部。筋肉のない部分です。ということは皮下組織の痛みなのか……? こするとピリピリした圧痛があります。
シンスプリントと同じような痛みかと思って施術しますが、変化ありません。
有痛性外脛骨と似たような痛みかと思って施術しても変化ありません。
(何の痛みだろう?)初回に引き続いて三番目の痛みですね。最初からあったのでしょうけど、場所が場所だけに、気が付かなかった可能性が大きいです。

患部を施術しても変化がないので、股関節、膝関節、足関節の調整を行います。
すると、今度は膝下をこすっても圧痛がありません。立ってもらってジャンプ、歩行しても大丈夫。
これは股関節のゆがみ等から、神経が敏感になっていたのかもしれません。
オスグット、鵞足、神経痛という三種混合の痛みでしたね。
それにしても、最初は重症と思ったオスグットが久しぶりに1回で改善しました。
グッジョブ!です(自画自賛)

(『カラダのミカタ』より転載)