大会目前、肉離れの後遺症(中2 男子 バドミントン)
小学校5年生のときに膝痛(鵞足)と足首痛で来院し、その後も腰痛、手首の痛み等で通院された方です。中学生になり、2年ぶりにメールで予約依頼がありました。
2か月ほど前に練習中に右太もも前側が肉離れになり、その後も痛みが続くとのことでした。肉離れは筋肉や腱の断裂により内出血しますが、血が抜けきれずにしこりとなって筋繊維等を剥離させたまま、痛みが残る場合があります。
肉離れは大きく分けて軽症、中等症、重症があります。中等症、重症では切れたときに音がしたり、切れた瞬間の衝撃を感じるといいます。
今回の場合は後遺症が残るくらいですから、中等症以上かと思って、その時の様子を聞くと、「ハッキリとした衝撃はなかった」そうです。日毎に少しづつ痛みが強くなっていったとのことでした。一週間ほど練習を休み、少しづつ開始しましたが、痛みが完全に引きません。病院に行ったら「肉離れです」と診断を受けますが、特に治療はなし。
状況からすると、肉離れなのか強い筋肉痛なのかちょっと不明でした。痛む場所は内側広筋なのも、肉離れとしては少ないケースです。腿の前面真ん中あたりから内側(膝に近い部分)に圧痛があります。歩いても痛みます。足を伸展している状態ではしこりの存在はよく分かりません。膝を曲げると、内側広筋の下部が少し固くなります。(やっぱり肉離れかな)
肉離れ用の施術を中心に、全身の筋肉も緊張をほぐします。軽くなでたり、マザーキャットの刺激でも痛かった圧痛はかなり範囲が狭くなり、軽減しました。
でも、立って動いてもらうと、痛みの感じはあまり変化が無いようで、本人も納得していない感じです。でも、施術した結果として改善しているので、1~2日中には痛みが軽減しているのが実感できるはず。こういう場合、(2、3日様子を見て、痛みがあったらまた来て)と言う場合が多いのですが、お父さんが「今週末に大会があるので、それまでにもう一回お願いします」と言って2日後に予約を取られました。
2日後、様子を聞くとやはり痛みは軽減していました。歩いても痛みがありません。膝を曲げると90度近くで痛みが出始めます。
前回少し残っていたしこりも、固さは殆どありませんし、圧痛もほとんどありません。膝が曲がりにくかったので、可動域を改善する施術と、全身の調整を行いました。
途中で立ってもらって確認。膝を曲げてもらうと、スムースにしゃがむことができました。しゃがみきった状態で少し痛みがあるでしょうか。もう一度念入りに施術し、今度はジャンプしてもらいましたが痛みなし。だいぶいい感じですね。ここ2か月の自力回復状況からすれば、この3日間で大きな進歩です。これで大会は思い切って出来ますね。
肉離れ用の施術は少し特殊なので、これで成果が出たとういことは、やなり肉離れだったのでしょう。おそらく微細な(軽症の)肉離れを繰り返したことで、中等症並みの出血があったのではないかと推察されます。
もちろん、肉離れ直後に施術すれば回復までの時間が大幅に短縮されることは言うまでもありません。