「外でダッシュさせてもいいですか?」股関節の痛み(高1 女子 バスケ)
中学1年生のときに膝の痛みで最初に来院して以来、その後も腰痛、シンスプリント等、痛みが出ると治療に来ていました。
遠方にお住まいで、車で片道2時間弱かかるでしょうか。それでも「ここに来ると治るから」とお父さん。今回は高校生になって最初の来院です。
約半月前から、左股関節の痛みが出始めました。ウォーミングアップで足を上げてステップするときやダッシュで痛みが出ます。
部活も全く休みがなく、なかなか当院にくるチャンスがなかったといいますが、夜の時間外にようやく予約できました。
練習もかなりハードだということで、その悪いほうの成果が全身にでていました。股関節の痛みを取ることはもちろん、全身の疲れを取ってやるのも大事です。
治療終了後、私としては(たぶん大丈夫だろう)という確信はありました。
ただ、室内でちょっと動いてもらっても、痛みは出ない代わりに「良くなったかどうかは、今わからない(本人)」といいます。
するとお父さんが
「外で走らせてみてもいいですか?」と聞いてきました。
治療直後でアップ不足だし、夜間ということもあって私も一瞬迷いましたが、なかなか通院できない分、お父さんも今確認しておきたいのでしょう。
田舎で敷地は広いので、庭先でも10mくらいは走れます。
さて、最初はちょっと恐る恐るのようでしたが、痛みのないのを確認すると、次は普段のアップと同じ程度の強さでやってみました。すると、
「おっ! 痛くない。すごい。足も軽い!」と笑顔です。良かったね。
「それにしても、患部はほんの少ししか触っていないのに、ちゃんと痛みが取れるんですね。素人考えだと、つい痛みのある部分にだけ目が行ってしまいます」とお父さん。
いえいえ、病院でも痛みのある部分しか診ませんけどね。
無事を祈りますが、またどこか痛みがでたら早めにどうぞ。
(『カラダのミカタ』より転載)