治りにくい打撲? 実は亀裂骨折(ヒビ)だった。(小6男子 バスケ)
バスケの試合中、ゴール下で競った際に、相手選手の膝が右足のスネに当たりました。相手選手がバランスを崩したか滑ったか、かなりの衝撃だったようです。
それを転ばすに足で受け止めたので、よりダメージが大きかったのでしょう。
それでもその後も痛みをこらえてプレーを続行。試合後は近所の接骨院で診てもらうと、肉離れに近い打撲ではないか、ということでした。
そこではあまり患部を触らなかったそうですが、次に行った整体では、患部を揉まれ「けっこう痛かった(本人)」
一週間経っても痛みが変わらず、大事な大会を次の週に控えていたため、紹介で来院されました。
初診時、腫れもなく内出血もなく、でも圧痛はありました。打撲用の治療をすると圧痛の範囲が狭くなったようなので、このときはまだ打撲という判断でした。痛みが引かないのは、他の整体で揉まれたせいであろうと。打撲を揉んだら悪化しますので。
二日後、二度目の治療。練習では最初は良かったけど、だんだん痛くなったので途中でやめたとのこと。念入りに打撲用の治療を行って終了。
これで多分、大丈夫と思っていたら、その日の夜にメールが来て、大会までにもう少し万全にしたいと次の日に予約を希望されました。
さすがに、ここに来て気が付きました。これは打撲ではないと。
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記憶を遡ること十五年以上前のこと、まだ私は自然形体の研修生でした。
子供が通っていた小学校の養護教諭がPTAの会合の際に私に相談してきました。
教「半月ほど前に子供が私の足のスネにぶつかってきて、まだ痛いんです」
私「半月も痛みが変わらなければ、それはヒビ入っていますよ」
教「でも、整形外科を二軒回ってレントゲン撮りましたが異常ないって」
私「それはレントゲンの方向が悪い。ぶつかった反対側から撮らないと」
教「でも撮影方向を私が指示したら怒られませんか?」
私「それなら、そっち側が痛いって言えばいい(笑)」
後日、私の携帯に電話が入り、やはりヒビが入っていたと。整形外科が何をやっているんだと憤慨していました。
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治療前に骨折の検査です。
スネ部分、つまり腓骨付近を軽く押しても圧痛があります。そこで腓骨を骨折方向に動かないように保持した状態で押して見ると、痛みがありません。骨折は骨が密着していれば痛くないのです。
昔のエピソードを交えて本人とお母さんに説明しました。また、腓骨より圧倒的に脛骨のほうが太くて丈夫なので、歩くのは問題がないこと、ギブスやテーピング、サポーターなどで固定しようとすると骨折方向に力が加わるので何も巻かないこと(ふくらはぎの筋肉があるので添え木は不可能)、そして次の大会は諦めましょう、と。
骨折の治療(骨を密着させる)を施して終了です。
後日、私が言った方向からレントゲンを撮ってもらったという報告がありました。
「ちょっともやっと写っていて、先生も『やはりヒビが入っていたようですが、もうくっついてますよ』と言っていました」
(『カラダのミカタ』より転載)